PLCを使うにあたっての基礎知識
KV Nanoシリーズを使用するにあたっての基本説明になります。使用するには基本ユニット(PLC)と設定ソフト(ラダー作成ソフト:KV STUDIO Ver,7以上)が必要になります。
PLC(シーケンサとはそもそもどんなものなのか?
PLCとは、「Programmable Logic Controller」の略称であり、機器などを動かすための制御装置(コントローラー)です。
専用の言語で作製したプログラムをPLCに書き込むことで、機械などを思うがままに動かすことが出来るようにします。イメージとしては、「ボタンを押したらランプがつく」「スイッチを押したら〇秒後にモーターが回る」などです。様々な条件を組み合わせて自分が思う通りに機械を動かすことができます。

基本ユニット(PLC)の種類について
KEYENCEのPLCはKVシリーズとNANOシリーズがあります。今回はNANOシリーズの基本ユニットについて説明します。NANOシリーズには下記の種類があります。入力電圧がAC/DCなのか、出力形式がリレー/トランジスタ出力かでわかれています。
KV-N14/N24/N40/N60(端子台タイプ) ACタイプ…末尾AR/AT DCタイプ…末尾DR/DT
KV-NC32T(コネクタタイプ) DCタイプのみ

- 【リレー出力とは…】
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- 機械的な接点で動く
- そのため寿命はみじかい
- (機械的に動かすため)高速では動かない
- 大きな電流を流すことができる
- AC(交流)/DC(直流)のどちらも対応している
- 【トランジスタ出力とは…】
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- 機械的な接点がない(半導体素子で動く)
- そのため寿命が長い
- かつ、高速で動かすことができる
- 大きな電流を流すことができない(DC/12~24Vのみ) →おおきな電流を使用したい場合は、別途リレーに落として接続する。
- シンクタイプ(NPN)とソースタイプ(PNP)にわかれている →シンクタイプはマイナスコモンに、ソースタイプはプラスコモンに接続する
入出力の数や出力方式などさまざまな種類のPLCが存在してます。接続する制御機器や目的によって、それに合ったPLCを選ぶ必要があります。
KV STUDIOについて
KV STUDIOは、KEYENCE製のPLCのラダープログラム編集ソフトです。このソフトを使用してPLC機器を動かすためのラダー図(右記参照)を作成します。このソフトを必要に応じてパソコンにインストールしておきます。
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ラダーとは?
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PLCを動かす(制御する)ために使われる専門用語(プログラミング言語)のことです。この言語を組み合わせてラダー図を作成します。この図が英単語のはしご(ラダー)に似ていることがラダーと呼ばれる語源のようです。
